
新しい年を迎えるにあたり、皆さまに心よりご挨拶申し上げます。
現代社会は、分断や対立が顕著になり、「守るべきもの」を増やすことで心が重くなってしまう時代でもあります。だからこそ私たちは、執着を手放し、共に分け合い、支え合う勇気を持つことが、健康な社会と健やかな人生を形づくる大切な価値観であると考えています。
私たち医療法人総志会は、「病気」や「老い」を敵視するのではなく、人生の一部として受容し、誠実に向き合っていく姿勢を大切にしてきました。体調の変化を“弱さ”や“ハンディ”と捉えず、人生の中に必然的に訪れる自然なプロセスとして理解すること──そこには、患者さん自身の生き方の尊厳と、医療の新しい可能性が宿っています。
私たちの診療の中心にあるのは「観察」です。
これは医師だけの営みではありません。患者さん自身が自らの身体や感情を観察し、自分の状態を理解しようとする姿勢が加わって初めて、治療は“共同作業”として意味を持ち始めます。診察室を単なる治療の場ではなく、学びと気づきの場として育てていきたい――これが私たちの願いです。
観察者としてのまなざしを持つことは、量子論の観察者効果にも重なる考え方です。私たちの捉え方や意識が、人生や病の意味づけを変え、治療方針の創造性を広げていく。思考の多様性を前提とした医療こそ、これからの社会に必要だと確信しています。
総志会はこれからも、
老いと病を恐れず、拒まず、
受け入れながら誠実に前進する人生に寄り添い、
皆さまと共に歩み続ける医療でありたいと願っています。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
医療法人 総志会
理事長 宗像靖彦